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交通事故死の約2倍?!冬の入浴中の事故に要注意!

  • 執筆者の写真: フクオカ薬局・愛の樹調剤薬局
    フクオカ薬局・愛の樹調剤薬局
  • 2 日前
  • 読了時間: 5分

体を温め、1日の疲れを癒してくれるお風呂。しかし、11月から4月にかけての寒い季節、入浴中に気を失い、浴槽の中で溺れる事故が多くなります。特に高齢者は注意が必要です。入浴中に溺れて亡くなるかたは、交通事故で亡くなるかたより多くなっています。どうしたら入浴中の事故を防げるのか。ポイントを紹介します。


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①なぜ、冬に高齢者の入浴事故が多くなるの?

お風呂の最中、頭が「くらくら」すると感じたことはありませんか?入浴中に意識を失い、そのまま浴槽内で溺れて亡くなるという不慮の事故が増えています。特に65歳以上の高齢者の死亡事故が多く、毎年11月から4月にかけて多く発生しています。厚生労働省人口動態統計(令和5年)によると、高齢者の浴槽内での不慮の溺死及び溺水の死亡者数は6,541人で、交通事故死亡者数2,116人のおよそ3倍です。冬場こそ入浴時に気を付けてください。



入浴時の事故が多くなる原因の一つは、急な温度差による血圧の急激な変化です。暖房のきいた暖かい部屋から、冷え込んだ脱衣所に移動して衣服を脱ぎ、浴室も寒いと、血管が縮まり血圧が一気に上昇します。その後、浴槽に入り体が温まってくると血管が広がり、急上昇した血圧が下がります。この急激な血圧の変化により、一時的に脳内に血液が回らない貧血の状態になり一過性の意識障害を起こすことがあります。浴槽内での意識障害が溺れて死亡する事故の原因の一つとして考えられています。特に65歳以上の高齢者は、血圧を正常に保つ機能も衰えてきている場合がありますので注意してください。また、血圧が不安定なかた、風呂場でめまいや立ちくらみを起こしたことのあるかたも注意が必要です。それでは、どのような点に注意すれば安全に入浴できるのか。溺れる事故を防ぐための対策を次の章で紹介します。


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②入浴中に溺れる事故を防ぐためには?

入浴中の事故は、持病や前兆がない場合でも起こるおそれがあります。「自分は元気だから大丈夫」と過信せず、「自分にも起きるかもしれない」という予防意識をもちましょう。高齢者だけでなく、家族みんなで、次の六つの対策を心がけましょう。


入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく

湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安にする

浴槽から急に立ち上がらない

食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける

お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける

家族は入浴中の高齢者の動向に注意する


1. 入浴前に脱衣所や浴室を暖めておく

急激な血圧の変動を防ぐため、お風呂を沸かすときに暖房器具などを使い脱衣所や浴室内を暖めておきましょう。浴室に暖房設備がない場合は、「湯を浴槽に入れるときにシャワーから給湯する」、「浴槽の湯が沸いたところで、十分にかき混ぜて蒸気を立て、ふたを外しておく」など、できるだけ浴室内を暖め寒暖差が少なくなるように工夫しておきましょう。


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2. 湯温は41度以下、お湯につかる時間は10分までを目安にする

熱いお湯や長湯が好きな人は注意しましょう。例えば、42度のお湯で10分入浴すると、体温が38度近くに達し、高体温などによる意識障害を起こす危険が高まります。お湯の温度は41度以下にし、お湯につかる時間は10分までを目安にし、長時間の入浴は避けましょう。温度計やタイマーなどを活用して、湯温、部屋の温度、入浴時間などふだん意識しにくい部分について「見える化」することもおすすめです。


また、かけ湯をしてからお湯に入りましょう。心臓から遠い足先のほうから肩まで徐々にお湯をかけてお湯の温度に体を慣らすと、心臓に負担がかからず血圧の急激な変動を防げます。


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3. 浴槽から急に立ち上がらない

入浴中には体に水圧がかかっています。その状態から急に立ち上がると体にかかっていた水圧がなくなり、圧迫されていた血管が一気に拡張し、脳に行く血液が減ることで脳が貧血のような状態になり、意識を失ってしまうことがあります。浴槽から立ち上がったときに、めまいや立ちくらみを起こしたことがあるかたは要注意です。浴槽から出るときは、手すりや浴槽のへりなどを使ってゆっくり立ち上がるようにしましょう。


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4. 食後すぐの入浴や、飲酒後、医薬品服用後の入浴は避ける

特に、高齢者は、食後に血圧が下がりすぎる食後低血圧によって失神することがあるため、食後すぐの入浴は避けましょう。飲酒によっても一時的に血圧が下がります。飲酒後はアルコールが抜けるまでは入浴しないようにしましょう。また、体調の悪いときや、精神安定剤、睡眠薬などの服用後も入浴は避けましょう。


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5. お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける

入浴中に体調の悪化などの異変があった場合は、家族などの同居者に早く発見してもらうことが重要です。そのためにも入浴前に家族にひと声かけてから入浴するようにしましょう。


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6. 家族は入浴中の高齢者の動向に注意する

家族は、高齢者が入浴していることを気にかけておき、「時間が長い」、「音が全くしない」、「突然大きな音がした」など何か異常を感じたらためらわずに声を掛けるようにしましょう。

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より一部改変・引用。

 
 
 

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